横浜トリエンナーレ2014その1

「横浜トリエンナーレ2014」
会場:2014年8月1日~11月3日
会期:横浜美術館、新港ピア

昨年横浜トリエンナーレに行ってきたのでその感想を数回に分けて書きます。

★横浜トリエンナーレ予備知識★

3年に一度、横浜で開催される芸術祭。2001年に始まりました。
ちなみに3年に一度開催される芸術祭を「トリエンナーレ」、
2年に一度開催される芸術祭を「ビエンナーレ」といいます。

前回と比較し、会場数が半分以下となっていました。
今年の存続が危ぶまれていたので、仕方ないのかもしれません。

アーティスティック・ディレクター
森村泰昌

展覧会タイトル
華氏451の芸術:世界の中心には忘却の海がある

今回アーティスティック・ディレクターを務める森村氏は
ゴッホの自画像やマネのオランピアなど、有名な絵画に出てくる人物に氏が扮してセルフポートレートを撮ることで有名。
ちなみに氏は大学では写真学科ではなく、京都市立芸術大学美術学部を卒業しています。
氏が著書の本を昔読んだのですが、そこから型にはまらない現代アートの先陣を切るに相応しい人物な印象を感じました。

森村泰昌_1

森村泰昌_2
今回の展覧会タイトルはレイ・ブラッドベリ作のSF小説『華氏451度』に由来しています。

『「忘却」とは、記憶されざる記憶がたまりこんだ、ブラックホールとしての記憶のことである。』
『世界(宇宙)は、そのほとんどが「忘却」のブラックホール(あるいは、広大で奥深い海)によって満たされている。それに比べれば、記憶世界など「忘却の海」に浮かぶちっぽけな島にすぎない。』(ヨコハマトリエンナーレHPより)

展示を通じて「記憶されざる記憶」がたまった「忘却の海」に思いを馳せ、漂流する旅を体験する、というもの。

2011年に初めて見に行き、非常に面白くて今回また見に行ったのですが、
率直な意見をいいますと、かなり期待外れでした。
好みの作品が少なかったのというのもありますが、
テーマが難解だったのが原因かなと。
ぱっとみてわかる作品が少なく、どれも考えさせられるものばかりでバランスが取れていないといいますか・・・。
このようなフェスティバルは普段美術館に行かない方も多く来場されると思うので、
わかりやすい作品と奥深い作品と両方混ぜた方がいいのではないかな、と感じたのです。
他の方はどう思ったかわからないですが、次回は見に行かないかもしれません。

次回に続きます。