PARASOPHIA 京都国際現代芸術祭2015 その1~堀川団地編~

「PARASOPHIA
京都国際現代芸術祭2015」

会場:京都市美術館、京都文化博物館 別館、鴨川デルタ、堀川団地(上長者町棟)、京都芸術センター、河原町塩小路周辺、大垣書店烏丸三条店ショーウィンドー
会期:2015年3月7日~5月10日

京都市が運営しているアートフェスティバル。
主に現代美術を専門に展示していて、ジャンルもインスタレーション、写真、映像など様々です。
日本の古い美術がある京都で現代美術を展示しているのは非常に面白いですね。

会場は無料のものと有料のものがあります。
今回は無料の会場、「堀川団地」の展示を見てきたのでご紹介します。

ちなみに堀川団地は関西では知る人は知っている有名な団地で
団地R不動産にも紹介されたり、堀川団地での新しい取り組みについてご紹介するトークショーなども開催されるほどの場所です。
気になった方は◆参考◆で紹介しているHPをチェックしてみてください。

さて本題ですが、この会場の出展作品は3点。
2つは団地を利用した展示、もう一つはインスタレーション(パフォーマンスアート)です。

1)笹本晃(ささもと あき)(1980年~)
ニューヨークを拠点に活動されている芸術家。
今回は撮影されたパフォーマンスの映像を会場の壁に投影しており、
映像作品かと思ったのですが、会場にはパフォーマンスで使用したバケツを置くなどしており、
位置づけはインスタレーションとなっているようです。

会期中は主に週末に申込んだ方だけ、実際のパフォーマンスを見れるようです。

2)ブラント・ジュンソー(Brandt Junceau)(1959-)

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アメリカ出身でベルリンとニューヨークに拠点を置き、活動する彫刻家。
団地なので部屋の作りがふすまを隔てて二部屋あるのですが、
そのふすまを取ってしまい、二つの部屋の両極に人の顔をかたどったような彫刻が向かい合って展示していました。
あまり好みではなかったです・・・。

3)ピピロッティ・リスト(Pipilotti Rist)(1962-)
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団地の二部屋の間にあるふすまをこちらも外して両方の部屋に展示しています。
ムービーの赤色の方が、部屋の中央に布団が敷いてあり、その上に投影しています。
まるで夢を見ているようです。
反対側の部屋では天井に青色で宇宙(おそらく)の映像をながしており、観客の皆様は畳の上に座って
上を眺めながら鑑賞しています。
場所をうまく利用した素晴らしい作品です。
映像を見ていると夢を見ながら胎児に帰っていくような気持ちになります。

彼女はスイス出身のビデオアーティストです。
「女性らしさ」を扱った作品が多いです。
今回もそうですが豊かな色彩の作品が多く、より現実に近づこうとする作品を制作しています。
◆参考◆
堀川団地公式サイト
団地R不動産
PARASOPHIA
ウィキペディア

白川美術野外展

「白川美術野外展」

会場:京都市岡崎~知恩院を流れる川の中
会期:2015年3月8日~22日

偶然京都の近代美術館近くを歩いているとおもしろい展示を発見しました。
白川という川が京都市にあるのですが、
なんとその川の中に作品を展示しているのです。

白川野外美術展

主催は京都市彫刻家協会という団体。

白川は知恩院や平安神宮(近代美術館はその隣にあります)の近くにあり、
小さな小川で川辺を家族連れから観光客まで様々な人が通る閑静な場所です。

急いでいたのでじっくり見れなかったのですが、
こうやっていろんな人に開かれた展示をされているのは
素晴らしい試みだと感銘しました。

作品とは直接関係ないのですが、
川なので水鳥が遊びに来ているのですが、
鳥が寄ってくる作品と全く寄り付かない作品とがありました。
やはり色が派手で見た目がちょっと怖いものには寄ってきていないようです。

自然の中に展示するので、そういうところまで考えて作品を作るのも面白いでしょうね。

◆参考◆
京都市彫刻家協会